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「認識を深める」という意識

将棋界の第一人者となった藤井聡太竜王はご存じの方が多いと思います。
AIで手順を研究することが当たり前となった現代において、取材で「AIの手を学んで指す現代将棋では、
AIの手を覚える、あるいは思い出すという思考が発生すると思うが、どう向き合っているのでしょうか」
と聞かれ、彼はこう答えています。

 「手順を単純に覚えるだけでは定跡を外れた後に対応できなくなってしまうことがあるので、
手順そのものと言うよりは、局面ごとの形の認識を何とか深めて、
全く同じ局面ではなくてもその考えを使えるようにというか……。
そうですね、手順そのものと言うより、認識を深めていくことが重要なのかなと考えています」

この考え方は勉強にも通じるところがあると思うのです。
数学や物理で解答を覚えるだけだと、少し外されたり、別の角度から出されたりすると対応できなくなるのと同じです。
分からない問題に直面した時に、説明を聞いたり解答を見たりすることになると思いますが、
その時に「なぜその発想に至るのか」「なぜ別のやり方でなくこの方法を採ったのか」など
踏み止まって思考を巡らせることで理解が深まり、様々な問題に対応できるようになるのだと思います。

また、この記事ではこのように締めくくっています。
「どんなにAIが発達しても、自分の頭脳で考えていく訓練は欠かせないのだろう。
AIに答えだけを求めるのではなく、人間の思考を深めるために使うという発想だ。
AIの答えをうのみにして暗記するだけでは、人間は成長できない。」
これを勉強に当てはめると、
『説明や解答をうのみにして暗記するだけでは、人間は成長できない』ということになると思います。
試験のためだけの勉強にならないようにもしたいものです。

「認識を深める」
まさしく問題演習を進める時に持つべき意識だと思います。

セルモ つくば本部教室
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