なぜ数学を学ぶのか?
以前のブログでも触れましたが、数学は前提条件を起点として論理的に展開していく教科です。
したがって論理的思考を養う教科です。
子供に「なんで数学(算数)勉強しなきゃいけないの?」と聞かれて、
「だって買い物する時に計算できないと困るでしょ。」と答える方もいると思います。
でもそれだけなら計算機があればいいはずです。
全てのスマホに計算機能がついているので、日常的に困ることはまずないでしょう。
計算をするために数学が必要なのではありません。
数学で培った論理的展開を大人になってから使うのです。
そのためには若いうちに数学を学ばなければならないということです。
手前味噌ですが、私は授業で10~15人の個別授業を同時進行で行っています。
しかもいつも小学生から高校生まで学年はバラバラ、教科やそれぞれの生徒の学力もバラバラです。
もちろん質問対応も全て行います。さらに自習に来ている生徒の質問対応も行っています。
私なりに論理的に考えて仕組みを作り実現しています。
塾に限らずあらゆる仕事で論理的思考は必要なはずです。
数学は全ての教科の中で最も大事だと言っても過言ではないと思います。
ただし考えずに暗記ばかりの数学は意味がありません。
もしかするとそれで切り抜けられる試験があるのかもしれませんが論理的思考は育ちません。
試験のためとはいえ時間の無駄と言ってもいいでしょう。
分からなくて答えを見ることがあるかもしれませんが、その前にしっかり考えることが必要です。
そうでないと自分の考えの何が足りなくて何を補えばいいのか分かりません。
また、別の方法ではなぜダメなのかも分かりません。
そこまでいかないとその問題を理解したとは言えないのです。
他の教科にも言えることですが、考えない勉強は意味がありません。
もう一つ数学(算数)を勉強する上で心掛けて欲しいことがあります。
計算をしながら、自分の計算の跡を振り返って自分がミスをしていないか常に照合し続けることです。
これも意外と社会に出てから役に立ちます。
人間はミスをする生き物です。おかしい結果が出てきた時に途中で何が間違ったのか振り返る力になります。
だから、数学で計算を書き散らして自分で辿ることができなくなっている生徒や、
間違った時に自分がやった計算を見直さず、また同じ計算を書き始める生徒には注意するようにしています。
最近は文系の学部学科の入学試験で数学が課されるようになってきています。
統計解析で数学が必要になっているという背景もありますが、
学部を問わずより高度な論理的思考を要求される大学としてあるべき流れだと思います。