なぜ「分かりやすい授業」を受けても成績が上がらないのか?
多くの保護者や生徒が陥りがちな思い込みがあります。
それは、「分かりやすい解説を聞けば、成績が伸びる」という錯覚です。
実際、分かりやすい授業を受けて「なるほど!」と納得していても、
いざ試験本番で解答用紙を前にすると、手が止まってしまう生徒は少なくありません。
なぜでしょうか?理由は明快です。
一般的な塾の授業は、いわば「上空から山を見下ろす」ような視点で問題の解き方を解説するものだからです。
すでにゴールを知っている講師が示す「無駄のない最短ルート」。
それは、試験本番で何を手がかりにすればよいのか分からず、
まるで「視界ゼロの霧の中」を手探りで進む生徒の視点とは大きく異なります。
多くの生徒にとって、「分かる」と「できる」の間には、大きな隔たりがあります。
授業を聞いて「なるほど」とうなずくことは理解したように感じられる体験です。
しかし、それだけで自力で問題を解けるようになったわけではありません。
では、試験で実際に問題を解ける力は、どのように身につくのでしょうか?
大切なのは、質の高い解説を聞くことだけではありません。
自分の力で問題を解き、間違いを確認し、その原因を修正する。
このサイクルをどれだけ繰り返せたかが重要なのです。
自分の手で答案を書き、どこで考え違いをしたのか、何が足りなかったのかを確かめる。
解説や指導を受けて修正し、もう一度、自力で解いてみる。
こうした地道なアウトプットと、適切なフィードバックによる「軌道修正のサイクル」を繰り返すことで、
知識は少しずつ、試験で使える力へと変わっていきます。
「分かった」で終わらせず、「自分でできる」まで繰り返す。
その積み重ねの先にこそ、成績の向上が期待できるのです。
