シラバス公開は必要
この時期「〇〇(教科)が終わらない」という声が県立高校の高3生から聞かれます。
同じ高校の同じ学年でも先生によって進度が大きく違うことがあるようで、
「うちのクラスは10月なのにまだこんなに教科書のページが残ってる」とイライラしています。
当教室ではこういうことを見越して、
そうなりそうな教科については時間の許す限り学校より先に進めてもらっているのでいいのですが、
塾に通っていない生徒にとって教科書が全て終わるのが入試に近くなることは
受験において不利な状況に置かれることを意味します。
こうなってしまう一つの要因は県立高校にシラバス(授業年間計画)が無いことだと思っています。
多くの私立高校や他県の県立高校ではシラバスが公開されているようですが、
少なくとも近隣のいわゆる進学校と言われる県立高校には生徒、保護者に公開しているシラバスはほぼ無いようです。
さすがに教職員内部ではシラバスがあるのでしょう(無ければ大問題です)。
しかしそれを公開していないのです。だから先生によって進度に1か月程度の差があっても
シラバスを公開していないので問題になりにくく、高校の先生も改善する様子が無いようです。
シラバスが無いことは、教科書が終わる時期が明確になっていないだけでなく、
教科書を終わらせるために最後の方が駆け足になり、おざなりになってしまう状況も招きかねません。
シラバスを公開すれば、それを元に生徒側は勉強の計画が立てられます。
先生側へは予定されたペースで進めなければならない圧力がかかります。
シラバスは通ってくれる生徒や保護者への公約のようなものです。
それを作成し公開することは生徒と高校双方に必要なことだと思います。