高校受験と大学受験の差
当教室では高校受験と大学受験に向けた指導をしています。
高校受験と大学受験は幾つかの点で大きな違いがあるので、それらについて述べたいと思います。
偏差値
高校受験の偏差値と大学受験の偏差値はざっくりですが10違います。
中学の時に受ける模試で偏差値が出ますが、その人が高校に進学した後、
他の人と同じように成績が推移したとして、大学受験向けの模試の偏差値は中学の時から10下がるということです。
ですから、偏差値が60の高校は大学受験に換算すると偏差値50相当ということになります。
これは母集団(受験生)が違うからで、大学受験では大学受験をしない人がいなくなり、
中高一貫校の人が加わるからです。
高3になるとさらに浪人生が加わりますので、高2から高3の段階で成績が変わらなければ偏差値は下がります。
勉強量
感覚的ではありますが、質と量がそれぞれ3倍、合計で必要な勉強時間が約10倍という感じです。
それまでの積み重ねにもよりますが、高校受験は半年本気で頑張ればかなりのレベルまで到達し、
ほぼ希望の高校に進学できると思います。部活が終わる7月から勉強のことだけを考えて徹底してやれば
ほぼ大丈夫でしょう。
一方大学は希望する大学、具体的にこの辺りで言えば、筑波大、さらにその上の旧帝大に進学しようと思えば
2年かかると思っています。
私も高3から始めたので1年浪人しました。特に浪人の1年は生活の全てを勉強に捧げ、
勉強をするために呼吸をし、食事をし、寝るという時を過ごしました。
意識の差
県立高校受験を経験した人は、部活が終わってから頑張れば何とかなるという感覚が抜けきれず、
高3夏前から受験勉強を始めたものの、その頃になってやらなければならないことの膨大さに
気が付くということになりがちです。
一方で2-3年かけて中学受験勉強した中高一貫校生は大学受験に臨むにあたり
当然のように2年以上かけて準備しますので、その意識の上でも差がつきます。
ライバル
受験生の規模が違います。たとえばこのつくばという地域は県南ですが、
県南の高校はほぼ県南の生徒しか受験しないので、部活で言えば県南大会です。
一方大学は良い大学であればあるほど全国から受験生が殺到します。いわば全国大会です。
部活をやっている人は分かると思います。県南大会と全国大会のレベルの差を。
高校受験が終わって、しばらく勉強はそれなりにと思ってる新高1生もいると思います。
大学進学を考えている人にとって大学進学は高校進学以上に人生を大きく左右する岐路だと思います。
特に医学系などその学部を出ていないと国家試験を受ける資格さえない職業もあります。
高校生活を悔いの無い3年間にしてもらいたいと思います。