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便利さの中で失われる思考力

最近、特に高校生の間で、勉強の際に生成AIを利用するケースが見られるようになっています。
AIに思ったことやアイデアを投げかけ、その回答に対して自分なりに考えを重ねる、
いわゆる「壁打ち」のような使い方です。
このように思考を広げる活用には、確かに一定の効果があります。

一方で、宿題などの課題に対して、十分に考えないままAIに解答を求め、
その内容を理解したつもりで終わってしまうケースも見受けられます。

これから我々に特に求められるのは「着想力」、つまりゼロから一を生み出す力だと私は考えています。
生成AIは、基本的には「誰かがすでに考えたこと」を提示しているに過ぎません。
そこから社会を大きく変えるような革新的なアイデアが生まれる可能性は、決して高くはないでしょう。
本当に価値があるのは、自分の中の好奇心や興味・関心を起点に、何もないところから考え、
アイデアを生み出し、自ら切り込んでいくことです。そのためには、自分自身で考えることが不可欠です。

しかし着想部分を生成AIに委ねてしまうと、貴重な成長の機会を失ってしまっているようにも感じられます。
実際に、「AIの支援に頼ることで、支援がなくなった際に問題に粘り強く取り組めなくなったり、
成績が低下したりする」という研究も報告されています。

こうした傾向は、生成AIが登場する以前から見られました。
例えば、問題集の解答を深く考えずに見て、「理解したつもり」で終わらせてしまう学習方法です。

私たちは、歩いた方が健康によいと分かっていながら車を使い、
甘いものが体によくないと知りながらつい口にしてしまいます。
生成AIや問題集の解答も同じで、使い方を誤れば思考力の低下につながると分かっていても、
その便利さから使い続けてしまうものです。

今後、生成AIの利用について何らかの規制が設けられる可能性もありますが、
現時点では明確なルールは十分に整っていません。
だからこそ、保護者や周囲の大人が、適切な使い方を示していくことが重要だと考えています。

セルモ つくば本部教室
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