英語を勉強しているのに、なぜ入試で通用しないのか?
文部科学省が2024年に発表した「経年変化分析調査」によると、
中学3年生の英語の平均点は以前と比べて約23点も下がっています。
これは、単なる誤差の範囲で片づけられる数字ではありません。
以前にもお伝えしましたが、私はこの結果の背景に、
小学5年生から英語が教科化されたことを契機に学ぶ量および指導内容が
大きく変化していることがあると考えています。
まず、大きく変わった点として、覚える量の増加が挙げられます。
中学校では「約1200語」から「1600~1800語」へ、
高校では「約1800語」から「1800~2500語」へと、必要な語彙数が増えています。
「英語は単語さえ覚えれば何とかなる」と思っている人にとっては、
これだけ語彙が増えているにもかかわらず、平均点が下がっていることは不思議に感じられるかもしれません。
もう一つ気になるのが、現在の英語の教科書の構成です。
以前と比べると、文法を体系的に学びにくい作りになっているように感じます。
文法が本文とは別の「コラム」のような位置づけになっており、
文章の内容は何となく分かっていても、文法をきちんと理解しないまま学習が進んでしまっている生徒が多い印象です。
さらに、定期テストも本文を暗記していれば点が取れる形式が多く、
英語の学び方としては、少しズレたメッセージを与えてしまっているように思います。
私は、英語が伸びるかどうかは、英文法の理解にかかっていると考えています。
学校の定期テストでは点が取れているのに模試や入試になると点数が伸びない生徒の多くは、
英文法の理解があいまいです。
私自身も、英文法の全体像が自分の中でしっかり整理できてから英語を「得意」と感じられるようになりました。
では、英文法を理解するためには、何が必要なのでしょうか。
まず大切なのは、語法を正しく理解することです。
単語を調べるときは、意味やスペルだけでなく、品詞、動詞であれば自動詞か他動詞かまで確認することが重要です。
こうした基礎がなければ、文法の理解はなかなか深まりません。
特に高校生にはSVOCの文型の理解が欠かせません。
文型が分からないと文の構造を正しくつかむことができず、単語の意味を拾って何となく訳すだけになってしまいます。
「だいたい意味が分かればいい」と思う人もいるかもしれません。
しかし、入試問題では、文法を正しく理解していないと選んでしまうような選択肢が、必ず用意されています。
また、英作文も書けるようにはなりません。英作文は、文法を学ぶうえでとても大切なアウトプットです。
たとえ入試で英作文が出題されなくても、英作文の練習は、文法学習に欠かせないものだと考えています。
英語は、正しい方法で勉強を続けていけば、少しずつ英文が正確に読めるようになり、
書けるようになり、自然と面白さも感じられるようになります。
そして、それに伴ってテストの点数も少しずつ上がっていきます。
ぜひ、日々の学習の中で「正しい勉強の仕方」を意識して取り組んでもらえたらと思います。
