読解力は生きる力
私が塾経営していることを知るある人から、こんなことを言われました。
「テレビで読解力は国語以外の教科にも影響するって言ってたけど本当ですか?
だって社会とかただの暗記じゃないですか。」
読解力を狭義で考えると確かに「国語」ということになるかもしれませんが、
私は私たちが日常生活を円滑に送る上で必要不可欠なものだと思っています。
国語のテストで出題される「読解問題」は、日常生活では「会話」に相当します。
「読解問題」では問題を読み、それに対して文字で答えます。
これと同様に「会話」では相手の話を聞いて、それに対して言葉で返します。
「読解問題」では文字情報、「会話」では音情報というだけです。
相手の話は、日常の他愛もない話から、学校の授業、買い物、ビジネスや政治に至るまで多岐に渡ります。
相手がどのような背景(文脈)で何を根拠に何を語っているのか、
それらを正確に聞き取って理解し、論理的に的確に返答する。それこそが広義での読解力だと思います。
初めの話に戻りますが、確かに一問一答のような社会の問題は暗記かもしれませんが、
高校入試や大学入試の社会の問題は問題に書かれている文章を過不足無く汲み取り、
出題者が求める答えを出していくことが求められます。
社会だけでなく、数学、理科、英語も然りです。
この時期は共通テストの数学を高3生が取り組みますが、
問題の流れ(文脈)が読み取れず、途中で解けなくなるケースが散見されます。
「読解力」は国語はもちろん他教科の勉強にとどまらず、社会生活を送るために欠かせない能力なのです。